W杯アジア最終予選 日本代表vsUAE 「タイとの試合ぶりでハリルの力量が試される布石となった試合」
タイ戦に間に合わず、タイ戦を観ながら、まるでタイ戦の前日くらいに書いてるように記事を作っています、てっぺんFCの堤です。
試合から少し時間が経ってしまいましたが、試合後のニュースも振り返りながら、出鼻をくじかれた最終予選の初戦を振り返ります。
苦しみを引き寄せる日本代表
そもそもエリート街道というよりは逆境を乗り越えたメンバーが多い日本代表。
「学生時代の逆境」や「プロになってからの逆境」をポジションを変えたりしながら、努力と変化でプレーする場所を勝ち取ったメンバーが多い。
うまくて、強くて、速くて、個性があって、チームに貢献ができて、ずっとずっと試合に出続けてという選手はほとんどいません。
本田、長友、岡崎、長谷部、は上昇志向努力型
吉田、原口、清武、酒井高徳、は地に足ついてる型
とでも言いましょうか。
世界を目指す真っ最中の日本の環境では仕方がないのかもしれないけど、
「課題や試練を引き寄せる体質がある」
のが今の日本代表です。
大事な最終予選の前に負けてしまったことは仕方がないのですが、わざわざ「逆に燃える」シチュエーションをもらわなくてもいい。
苦難はあれど飄々と振る舞う遠藤選手の存在は大きいなと肌で感じるのが今の日本代表です。
ハリルの狙いは何だったのか
今回の大きなサプライズだったのは大島選手の起用でした。
賛否両論というより、負けてしまったので、「否が7」「同情が2」くらいの評価の大島選手でした。
川崎フロンターレでやっている、「狭いスペースで、受けては離し、小気味よくプレーする姿」は五輪代表でもそこまで見れなかったですが、なぜハリルが彼を使ったのかがよく分かりませんでした。
ハリルがやりたいサッカーは
アグレッシブな守備と縦に速いサッカー
それを実現するために必要な選手ではありませんでした。
ましてや最終予選の初戦でホーム。
普通の選手でも緊張するような機会に彼を起用した意図は、、、、
「自分でも疑問に思う」って。。。。。。笑
本田はもっと遠くを見ている気がした
そんな大島選手の起用も、チームが
「こういうサッカーをやるぞ！」
と一枚岩になっていれば、うまくハマったかもしれません。
ただ、そういう方向性というのは見えませんでした。
相手の崩し方では、あるパターンを多用していたので、局面での狙いは見えましたが、チーム全体がこういう戦い方をするぞいうのは感じませんでした。
特に本田選手は、中央にどんどん入って行き、中でのコンビネーションにこだわっていたように見えました。
「アジアのレベルでボールを保持しながら中央をコンビネーションで崩せなければ世界では通用しない」
という思いをひしひしと感じました。
これは本人に聞いてみないとわかりませんが、
「アジアで勝つ」でもなく、
「世界で通用するサッカーをする」でもなく、
「世界に自分たちのサッカーを証明するためプレー」と志向していたように思います。
キーパーソンは長谷部
100試合を達成し、本田から最大級の賛辞を受けた長谷部選手。
彼が次の試合のキーパーソンです。
タイとの試合で誰とダブルボランチを組むかはわかりませんが、彼がどんなプレーをするかでタイとの試合は決まります。
というよりも、日本代表の今後を占えます。
監督の「こうしよう」を体現し、チームに伝える力があるのが長谷部選手です。
彼が軸のブレたプレーをしていたら日本代表は厳しいでしょう。
彼がチームを盛り立てて、FWの裏のスペースにロングボールを自信を持って蹴っていたら日本代表はこれからどんどんよくなっていきます。
タイとの試合で観るべきポイント
- 中央へ中央へと選手の意識が偏っていないか
- ロングキックをよく蹴っているか
- 長谷部選手はいい意味でボールを大切に扱わずにプレーしているか
この3つを観ていると面白いと思います。
- 外からシンプルに攻めて
- サイドへ裏へロングキックをよく蹴り
- 長谷部選手がチャレンジしている
この3つができていればハリルの指導がある程度行き渡り、選手の意識をリードすることができたと見えるでしょう。
この3つができていなかったら、ザックジャパンの時代に時計の針を戻すことになります。
UAEとの試合は負けてよかった
いろんな意味で負けてよかった。
批判される材料ができ、選手たちの危機感も煽られ、ニュースは踊りました。
ハリルもずっとこういう劇薬を欲しがっていたと思います。
いやもう今回ばかりは自分で引き寄せたんじゃないのってくらいのもんを日本にもたらしました。
岡崎の言う通りです。
バタバタしても始まらないし、実力で考えれば差は縮まっているとはいえ、日本はアジアではまだまだ強いです。
地に足をつけて、現実を直視するための敗戦スタート。
観る方はストレス溜まるけど、ハラハラドキドキで楽しいもんです。
このブログは日本代表がW杯で優勝するまで続きます。
